本日は、タイトル通り私が約8年間飲み続けていた、『パキシル』という抗うつ薬についてお話します。
私はかつてうつを患っていまして、約8年間の間抗うつ薬を飲み続けていました。
8年間も飲み続ければ、かなりの種類を飲むことになるわけです。
その中で、『パキシル』という薬を最初の4年間ほど飲んでいたわけなんですが、この薬の副作用がかなり強烈だったのです。
実はこのパキシルの副作用ですが、うつ患者の方々の中では通称『シャンビリ』と呼ばれており、強烈であるということはけっこう有名です。
私も実際に体験してみてわかったのですが、かなりしつこく、やっかいなものでした。
パキシルを飲んでいる方々は、たいていこのシャンビリに悩まされているのではないでしょうか。
ということで、本日は私が実際に経験したパキシルの副作用であるシャンビリの体験談と、その症状を克服することができた話をします。
この記事を読めば、
・シャンビリを克服するために何をすればよいか
がわかります。
では、いってみましょう。
パキシルの副作用『シャンビリ』とは
『シャンビリ』ですが、この名前の意味は
・ビリ→頭に電流が流れてくるような感覚
という、症状の特徴をそのまま名前に持ってきた呼び方です。
これは、実際にこのパキシルによる副作用に苦しんでいる人たちがつけた『通称』ですので、医学的に証明された正式な名前ではありません。
だから、お医者さんにシャンビリと言っても相手にしてくれませんし、診察の中でこの言葉が出てくることはまずありません。(実際私がそうでした)
私がこのシャンビリを感じたのは、パキシルを飲み始めて一週間ほどのことです。
最初は、
『なんか頭が重い感じがするなぁ…』
というちょっとした違和感がたまに起きる感じでした。
しかし、それはだんだんと頭の中にビリビリと軽い電流が流れたような感覚に変わっていきました。
このビリビリですが、私の場合何もしていない状況でビリビリとするわけでなく、目線を動かした時に、目の動きと連動してビリビリと頭の中に電流が流れる感覚です。
このあたりのメカニズムは、もちろん私にはわからないのですが…
日常生活において、目線を動かすことなんて常に行っていることですから、イコール常に頭がビリビリしてしまうわけです。
ですので、症状が始まるとしばらくは頭のビリビリに加えて、目が疲れてしまうので、仕事はもちろん、日常生活を送るのにもかなりキツかったです。
私の場合、目を動かして起きるビリビリでしたので、これを防ぐには目を動かすことを控えなければいけませんので、目をつむるしか回避策がないわけです。
よって、症状がひどいときには、いろんなことを中断して、目をつむって横になっていました。
というか、そうせざるをえませんでした。
主治医にシャンビリについて相談する
定期的にやってくるこのシャンビリと生活をしなければいけないわけなんですが、このとおり症状の波がきたらうまくやり過ごすしか方法がないので、かなり困りました。
自分でできることはないので、もう専門家に相談するしかないと思い、主治医にシャンビリの症状が起きていることを素直に話しました。
ですが、ここでまた問題が。
私の主治医ですが、そもそもが抗うつ薬に伴う『副作用』や『離脱症状』に対し、懐疑的なスタンスをとっている人でした。
つまり、
・というか離脱症状など存在しない
という意見を持っている人だったのです。
ですので、シャンビリの症状があると伝えても、
『そんなものは気のせいだ』
『ふーん、そうなの』
という感じで軽くあしらわれていた状況です。
まぁ、これは腹が立つ部分がありましたが、うつを克服した今となって考えると、この主治医のスタンスも悪くはなかったなと思っています。
というのも、体験したからこそわかるのですが、抗うつ薬の副作用や離脱症状は、気持ちに作用されている部分も大いにあると思うからです。
いわゆる、『病は気から』の世界ですね。
まず、抗うつ薬の副作用や離脱症状は、医学的に原因が究明されていない部分が多いというのも事実であるみたいです。
そんな状況なので、医者からすれば、うつに苦しむ患者を何人も見ている経験上、そういう得体のしれないものにいちいち左右されて、薬の処方リズムなどを崩すのは一番良くないんだろうと思っています。
パキシルCR錠を使って断薬を試みる
しかし、そんな私の主治医でも、私の主張が届いたのと、パキシルのシャンビリが強いという通説は耳に入れているらしく、パキシルを抜いていこうということになりました。
もちろん、ほかの抗うつ薬と同じで、パキシルも一気に処方を止めるのでなく、徐々に量を減らして段階的に抜いていきます。
そこで私が処方されたのは、『パキシルCR錠』という薬です。
CRとは、
・R=Release
の訳だそうで、薬の成分がより緩やかに体に巡っていく、パキシルの改良版のようなものだそうです。
薬の成分が緩やかにめぐっていくことで、血中濃度の急激な上昇を抑えることになるので、より体への負担が少ないというしくみとのこと。
つまり、主治医としてはパキシルを抜きやすくするために、その時が来たら体に対する反動がより小さくなるように下準備を進めてくれたという感じです。
このパキシルCR錠を飲んでしばらくすると、いよいよそれも処方をやめる段階まできました。
その期間は、約3か月くらい。
実際、その間もシャンビリは起きていましたが、たしかにその頻度と程度は弱かった気がしています。
そして、パキシルの服用をやめた生活が始まりました。
最初は、『いつシャンビリが来るんだろう…』とドキドキしていましたが、しばらくは起きませんでした。
結果的に、何回かシャンビリは起きたのですが、回数もそんなに多く、しばらくしたらそれもなくなったのを記憶しています。
その後、パキシルを再度服用する事態にはなりませんでした。
つまり、パキシルを卒業できたのです。
パキシルの断薬によって自信がついた
もちろん、その後も私のうつの闘病生活は続くので、様々な抗うつ薬を試しては、その副作用や離脱症状と戦うことになります。
(それらの経験談はこちらの記事たちをどうぞ)
ですが、抗うつ薬の中でも強烈な副作用と離脱症状を持つこの『パキシル』をやめることができたのは、大きな前進であり、回復にむけての大きな自信になったのは確かです。
では、私の経験をまとめます。
・シャンビリを克服するために何をすればよいか
→主治医に相談し、薬の種類を変えてもらう(時間はかかるので焦らないこと)
→症状が起きたら、無理せず体を休める
もちろん、個人差はありますので一概には言えませんが、なにより症状が起きてもぐっと悩みすぎずに、体をやすめつつ、時間をかけていくしかないと思います。
私のように、パキシルのシャンビリに悩む方々の参考になれば幸いです。
うつから復活したお父さんブロガーのかめちゃん(@kamechan1013)です。